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大型FDM方式3Dプリンター「Elegoo Neptune 4 Max」を使用している。この3Dプリンターは、家庭用としては最大級となる420mm角の造形サイズを特徴としている。三折り三味線のパーツが印刷できるサイズであると考え、購入に至った。本記事では、Neptune 4 Maxの導入経緯と使用感についてまとめる。
導入動機
以前からBambu Lab A1 miniを所有していたが、その造形サイズ(180×180×180mm)では作りたいものに制約があった。より大きな造形が可能な機種を検討する中で、「普及クラスを超えるサイズであれば三味線の製作ができるのではないか」という考えに至り、1辺40cm強の造形サイズを持つプリンターを物色した。
その結果、Elegoo Neptune 4 Maxにたどり着いた。決め手となったのは価格である。Amazonのセール時に6万円を切る価格となっており、思い切って購入に踏み切った。
Elegoo Neptune 4 Maxの基本仕様

Neptune 4 Maxは、420×420×480mmという広大な造形エリアと、Klipperファームウェアによる高速印刷を特徴とする。最大印刷速度は500mm/s(デフォルト設定では250mm/s)、加速度は最大8,000mm/s²に対応している。ノズル最高温度は300℃であり、PLAやPETGのほか、ABSやナイロンといった高温を要するフィラメントも使用可能である。
ARM 64-bit 1.5GHzクアッドコアプロセッサを搭載し、入力シェーピング(Input Shaping)や圧力アドバンス(Pressure Advance)といったKlipperの高度な機能をサポートしている。X軸とY軸には加速度センサーが搭載されており、自動キャリブレーションによる印刷品質の向上が可能である。
競合製品との比較
大型・高速を特徴とするFDM方式3Dプリンター市場には、競合として「Anycubic Kobra 3 Max」が存在する。以下に主な性能を比較する。
| 項目 | Elegoo Neptune 4 Max | Anycubic Kobra 3 Max |
| 造形サイズ (mm) | 420 x 420 x 480 | 420 x 420 x 500 |
| 最大印刷速度 (mm/s) | 500 | 600 |
| ファームウェア | Klipper | Klipper |
| エクストルーダー | ダイレクト式 | ダイレクト式 |
| ノズル最高温度 | 300℃ | 300℃ |
購入当時の対抗馬はAnycubic Kobra 2 Maxであったが、現在はKobra 3 Maxに世代交代している。Kobra 3 Maxは最大印刷速度600mm/sと、スペックの主要項目でNeptune 4 Maxに追いつき、一部追い越している状況である。
Neptune 4 Maxを選ぶべき場合
Neptune 4 Maxは市場投入から時間が経過している分、販売価格がこなれている。2025年1月時点で5万円台という高いコストパフォーマンスを誇り、「巨大な造形エリアを、できるだけ安価な初期投資で手に入れたい」というユーザーに適している。
Kobra 3 Maxを選ぶべき場合
Kobra 3 Maxは最新スペックに加え、別売りの「ACE Pro」を追加することで最大8色のマルチカラー印刷に対応する点が特徴である。フィラメントの絡まりを検知するAI機能や、層ズレを防ぐモーター制御など、印刷品質と安定性を高める最新技術が盛り込まれている。将来的にマルチカラー印刷への拡張を検討している場合は、Kobra 3 Maxが適している。
実際の使用感と注意点
420mm角の造形サイズは圧巻である。目的であった三つ折りの三味線パーツであれば、余裕をもって配置できるサイズである。このサイズであれば、ちょっとした家具も自前で製作できるレベルにある。実際に、Neptune 4 Maxを用いて食器棚にジャストサイズの段を増設した。
一方で、Bambu Lab A1 miniと比較すると、手動で調整する箇所が多く残っており、よりマニア向けの製品であるという印象を受ける。最大速度は500mm/sとなっているが、標準設定では250mm/sに制限されている。設定変更により最大速度を引き出すことは可能であるが、大きなヘッドを高速で動かすため、動作音と振動が大きくなる。機械的な負担も増加するため、カタログスペックと実用的なスペックには差があることを認識しておく必要がある。
また、動作時にZ軸のケーブルがステージに干渉するなど、設計の甘さも見受けられる。これは一般的な家電製品では考えられない仕様である。結束バンドで他に干渉しない角度に調整して対処した。

設置面積の大きさも考慮すべき点である。ステージが前後(Y軸)に動くため、幅70cm程度、前後に100cm程度の設置スペースが必要となる。
まとめ
Elegoo Neptune 4 Maxは、巨大な造形サイズと高速印刷性能を持つ3Dプリンターである。家庭用最大級のプリントサイズは、ちょっとした家具が印刷できるレベルにある。コストパフォーマンスの面でも、2025年時点で5万円台という価格は魅力的である。
ただし、その性能と引き換えに、調整の手間や設計の細かな点では、より洗練された他社の製品に劣る面もある。不完全な部分も楽しむ気概を持ち、ある程度の自身での調整を許容できるユーザー向けの機種と言える。
なお、購入後に気付いたことであるが、対角線を利用すれば30cm級のプリンターでも三折り三味線のパーツが印刷可能であった。ELEGOOの製品であれば、Plusシリーズ程度のサイズで十分であったと考えられる。
参照記事

Neptune 4 Maxの実機レビューとして、操作感や印刷品質について参考にした。

製品仕様と対応フィラメントについて参考にした。

Elegoo Neptuneシリーズ全体のスペック比較として参考にした。




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